悪気がなければ何を言ってもいいのですか
はじめまして。中3の女子です。
5年前に父を亡くし、精神的に不安定になって、心療内科に通っています。1年間、フリースクールや学校の相談室登校をしていました。休みがちですが、今は学校のクラスに出ています。戻るとき、クラスメートがすんなり受け入れてくれるとは思っていなかったので、慣れるまでは、かなり勇気がいりました。
今は友だちもできました。でも中には、いちいちちょっかいを出してくる子もいて、また何か言われるのではとびくびくしながら行っています。先生に相談すると「その子は、悪気があって言ってるのじゃないから」といつも言われます。言われる以外にも、殴るまねをしたり、授業中に後ろからシャープペンでつつかれたりします。
お聞きしたいんですが、悪気がなければ何を言っても、しても、仕方が無いと納得するしかないのでしょうか。言い返せるときは、言い返しますが、毎日続くと疲れます。
私のクラスには、そういうことで不登校の生徒が2人います。教室に入ったら、「あいつキモイよ」「あんな奴いたっけ?」といわれ、ここのところまた、クラスに行けなくなってしまいました。悪気がなければ、何を言ってもいいのでしょうか。先生の言葉にも傷つきました。保健室の先生は「お父さんは、本当に事故で死んだの?」と聞きました。相談室の先生は母にパソコンメールで「わざと下着を見せていたので、注意して下さい」と送ってきました。どう思われますか。
私は100%、担任の先生や養護の先生、相談室のスクールカウンセラー、また悪気はないと言ってもちょっかいを出す子に、非があると思います。そうした出来事の中でよく頑張って、再登校を果たしましたね。今また、それが続かなくなっているのはとても残念ですが、何とかもう一度あなたの力でふんばって、乗り越えて下さるように、心から願っています。
私は50歳を過ぎて、2年間の間に、父と母を亡くしました。もう十分人間として出来上がっている(成熟している)年齢だし、やりがいのある仕事ももっていました。でも、親を失うことの辛さは、言いようのないものでした。神経はタフなほうかもしれないのですが、眠れずに、しばらく睡眠導入剤を処方してもらっていました。5年前に突然お父様を亡くされたとは、まだ小学校4年生か5年生の時でしたね。
その時期は思春期と言って、身体も心も不安定な時期で、だれもが無事に乗り越えるのが難しい時期ですから、あなたが負った心の痛手はどんなに大きかったかと思います。でも、フリースクールや保健室登校などで、とにかくがんばって、クラスに復帰が出来たとは、本当に凄いことですね。お母様も連れ合いを亡くすという衝撃の中で、あなたを懸命に支えてくださったのだと思います。
世の中には、人の心が分かる人と、人の心に無神経な人がいます。子どもでも大人でも、どんなちゃんとした仕事についていて、世の中から立派な人(成功者)だと思われている人でも同じです。人の心が分かる人と無神経な人がいることには、かわりがありません。
あなたの周りには、残念なことに、人の心に鈍感なひとが何人もいるのでしょう。でも、それは学校だけでなく、将来だって同じです。人生で、無神経で心のひだのない人に会わないことを願いますが、そうした人が少ない環境はあっても、ぜんぜんいない環境はありません。その中で、あなたができることは、それらの人に負けないことです。自分で自分を守ること、自分が強くなる以外の方法はないのです。
何か言われたり、されたりしたときも、「また、あのバカが言ってる」と思えるといいのですが。今の年齢では難しいかもしれないけれど、でもそう思おうとしてみてください。私もそう思うことで、いろいろな出来事を切り抜けて来ました。
そうしたことができるように、自分を強くするには、「場」が必要です。クラスに無神経なバカがいるからといって、心の浅い先生たちがいるからといって、学校へ行かず、家に引きこもってしまっては、自分を強くする「場」から退場したことになります。その「場」でふんばることです。
でも、本当に辛いときは、一時不登校をして(これを心理学では、緊急避難とも表現します)、自分の心の痛手の回復をはかって、またクラスへ戻ってもいいのですよ、不登校も時には必要です。
あなたの「心の力」を期待しています。がんばって、茨の思春期を乗り越えてくださるように祈っています。








