ピアノの練習曲がおもしろくありません。

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ピアノを習っています。でも、練習曲がきらいです。今、ツェルニー100番練習曲という教本をやっていますが、おもしろくありません。じぶんの好きな曲だけひきたいです。友だちは、ツェルニー30番練習曲という教本や、40番練習曲という教本を弾いていますが、かなりむずかしそうです。ピアノのレッスンでは、ツェルニーをずっと練習しなければいけないのでしょうか?

小5 あい

なるほど、あいさんの質問の意味は、よくわかりました。
では、はじめに「ツェルニーってなんだろう?」というところからお話させてください。

ツェルニー(1791~1857)は、ピアニストであり、ピアノ教師であり、作曲家です。ウィーンの生まれで、音楽家の家に生まれたツェルニーは、小さい時からピアノの才能を発揮し、9歳の頃からは、ベートーヴェンにピアノを習うようになりました。ピアニストとしての才能を、とても認められたと言われています。大人になったツェルニーは、たくさんのピアノの生徒を指導しています。その中には、有名なリストもいます。リストもまた、ツェルニーを大変に尊敬していて、~ツェルニーに捧げる~として発表した曲もあります。

ツェルニーの練習曲はとてもたくさんあって、よく使われる練習曲の教本は、100番、30番、40番、50番などですが、そのほかにも数多く書いています。

練習曲をたくさん書いた理由は、ツェルニーの先生であるベートーヴェンは、ピアノの演奏法の教則本の必要性を感じていましたが、なかなかその時間がとれずにいました。それで、弟子であるツェルニーが、ベートーヴェンの代わりになって、次々と書き上げたのでした。

練習曲として、ツェルニーの代わりになるものがないわけではありませんが、ツェルニーの練習曲が現在もこんなに使われている理由は、音階、リズム、ハーモニー、強弱、速さなど、「ピアノに必要なテクニックの基本を習得するため」を目的として作曲されているからです。算数でいえば、計算式をたくさん勉強する事に似ているのかもしれません。計算式をマスターすれば、応用問題も考えられるようになるのと似ていますね。

でも、よく練習して弾けるようになると、ツェルニー100番や、30番のような初心者のための練習曲でも、とても音楽的で素敵に思えるのではないかしら。

あいさんは、どんな曲が好きですか?私が教えている大学の子ども学部は、幼稚園や小学校の先生などをめざす学生が多いせいか、ディズニーやジブリの曲を練習したい学生が多いです。あいさんが弾いてみたい曲を作曲した作曲家たちも、きっと「ツェルニーを間違えずマスターするのは骨が折れる」と思いながら、子どもの時に勉強していたことでしょう。

どうぞ、こんなことを知った上で、もう少し練習してみてください。それでもつまらなければ、ピアノの先生に相談してみてください。きっと、別の方法で、練習方法を教えてくださるはずです。

声楽家(ソプラノ)・二期会会員 榎本 太麻子 プロフィール